施 工

鉄骨製作業者に属する鉄骨製作管理技術者による施工管理のもと、溶接施工を行ってください。
OSリングを溶接施工する際は、納品時に付属している「OSリング溶接施工マニュアル」を必ず確認して下さい。
 

OSリングおよび梁ウェブ溶接面は溶接に先立ち、水分・スラグ・ごみ・さび・油・塗料・はがれやすいスケール、
およびその他溶接に支障となるものはあらかじめ適切な方法で除去して下さい。



◆施工手順
(1)梁ウェブのけがき・孔あけ

孔あけ位置にけがきを行い、梁ウェブに貫通孔をあけます。


注意!

貫通孔径dwは表の範囲とすることができます。
dwの最大許容寸法は、標準貫通孔径(do)+2mm注)とします。
注)JASS6のガス孔の孔径精度に準拠


適用貫通孔径

品名 100S
100L
125S
125L
150S
150L
175S
175L
200S
200L
250S
250L
標準貫通孔径
do
φ100 φ125 φ150 φ175 φ200 φ250
適用貫通孔径
dw
φ75〜
100
φ101〜
125
φ126〜
150
φ151〜
175
φ176〜
200
φ201
〜250

品名 300S
300L
350S
350L
400S
400L
450S
450L
500S 600S
標準貫通孔径
do
φ300 φ350 φ400 φ450 φ500 φ600
適用貫通孔径
dw
φ251〜
300
φ301〜
350
φ351〜
400
φ401〜
450
φ451〜
500
φ501〜
600

施工手順1

 

(2)OSリングの位置決め

ウェブ貫通孔とOSリング内径を合わせてください。
OSリングは刻印面を上に向け、梁ウェブに合わせてください。(鋼管切断仕様は刻印がありません。どちらの面も溶接可能です。)
なお、OSリングの内径がウェブ貫通孔径より大きい場合は、原則、OSリング内径からのウェブの出寸法(e1、e2)の差が4mm以下になるように管理してください。ただし、ウェブ貫通孔がOSリング内径に包含すれば4mmを超えていても問題ありません。
詳細は「OSリング溶接施工マニュアル」をご確認願います。

 

 

施工手順2

 

ローリング鍛造仕様は上面に刻印及びセンターラインがあります。センターラインは、位置合わせの目安としてご使用下さい。(表示内容は予告なく変更する事があります。)

 

(3)組立溶接

シャコ万力等によりOSリングをウェブ面に密着させ、OSリング外周に組立溶接を行います。

 

注意! 組立溶接は等間隔に3〜4箇所、1箇所の長さは40mm以上、1パスとし、
ショートビードにならないように注意して下さい。

 

組立溶接後にシャコ万力を取り外します。

 

施工手順2

 

(4)本溶接

シャコ万力等を取り外し、本溶接を行います。溶接はOSリング外周の全周すみ肉溶接とし、溶接姿勢は水平すみ肉溶接とします。本溶接のすみ肉溶接サイズは、各OSリングそれぞれに定められた必要すみ肉溶接サイズ(S)以上として下さい。

 

注意!

OSリングの溶接部とH形鋼のフィレット部またはビルドH鋼の溶接部が重ならないように十分注意して下さい。

注意! 必ず鉄骨ウェブ面を上面に向け、溶接条件(溶接姿勢・環境etc)を確保して下さい。
注意! 溶接材料は被覆アーク溶接の場合はJISZ3211の規格を、ガスシールドアーク溶接の場合はJISZ3312、JISZ3313の規格を満たし、かつ490N/㎟級高張力鋼に適用可能なものを使用して下さい。
注意! 建方後の梁に対しては施工できませんのでご注意願います。
施工手順3

Sタイプ 必要すみ肉溶接サイズ (S)

品名 100S 125S 150S 175S 200S 250S 300S 350S 400S 450S 500S 600S
S 5 5 5 6 6 6 7 7 7 7 8 8

 

Lタイプ 必要すみ肉溶接サイズ (S)

品名 100L 125L 150L 175L 200L 250L 300L 350L 400L 450L
S 9 9 9 9 9 9 12 12 13 13

 

 

ローリング鍛造仕様(ただし、100L・125L除く)は下方外周に段差部(ライン)を有します。溶接サイズの目安です。段差部を覆うように溶接して下さい)

施工手順2

 

 

ローリング鍛造仕様は上面の刻印に、鋼管切断仕様は内面のシールに必要すみ肉溶接サイズが記載されています。

刻印例

 

(5)外観・表面検査

本溶接のすみ肉溶接サイズは、各OSリングそれぞれに定められた必要すみ肉溶接サイズS以上であることを溶接ゲージにより確認して下さい。

 

また、OSリングと梁ウェブのすき間は2mm以下として下さい。

 

OSリングとウェブ貫通孔の中心ずれの管理値は「OSリング溶接施工マニュアル」によります。

 

その他、外観・表面欠陥検査の合否判定は、「日本建築学会:鉄骨精度検査基準」によります。不合格となった欠陥箇所は適切な処置を行って下さい。

施工手順2

 

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スーパーハリーZ(Mタイプ)の施工方法